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[RACE REPORT]ホクトスルタン閣下は菊花賞で見せ場たっぷりの6着


ホクトスルタン閣下
 ▲ 菊花賞のパドック掲示板にホクトスルタン閣下の名が

ホクトスルタン閣下
 ▲ 気持ちの入ったいい目をしたホクトスルタン閣下

 3コーナーの頂上過ぎでの手応えの良さに。
 直線入り口で後続を引き離した瞬間に。
 夢が現実になる瞬間を確かなものとして感じた人は多かったんじゃないでしょうか。
 ぼくもその一人です。
 今や完全にベテランの域に入り、円熟味が増してきた横山典弘の腕はやはり確かで、大外からそろっとスタートさせると引っかかることなくじんわりと前を追走。
 先に行くマンハッタンスカイと小牧太騎手の動きを邪魔することのない程度に少しずつハナを主張しだすと、1週目の4コーナーで喧嘩することなくハナへ。
 考えうる最高の序盤でした。

ホクトスルタン閣下
 ▲ 17頭を引き連れ果敢にハナへ

 誤算だったのは、ヴィクトリーの岩田騎手が折り合いを付けることができずにスルタン閣下の背後を突いたこと。
「悔いが残らない競馬だった」の言葉とは裏腹に、行くのか行かないのか中途半端なスタンスで松岡騎手とサンツェッペリンが、スルタン閣下に絡んできたこと。
 1週目スタンド前でのスリリングさは言葉にならないものがありましたが、こちらの心配をよそにホクトスルタン閣下と横山典弘騎手は実に気持ち良さそうに先頭を快走。
 2週目の向正面での軽いフットワークは勝利を予感させるのに十分なもので、いよいよ勝負どころに差し掛かり後続につけた差は3馬身弱。
 スタンドのターフビジョンは、ピクリとも動かないノリの手と激しく手綱を動かす後続のジョッキーたちの姿を大写しに捉え、そして4角へ。
 内のラチ沿い目掛けて後続を引き離したスルタン閣下とノリの画は、マックイーンが現役最後のレースとなった京都大章典のそれと良く似ていました。
 これが時の繋がる瞬間。未来へと繋がっていく架け橋なのか。
 思いは最高潮に達し、あとはノリとスルタン閣下の名を叫び続けていたので覚えていません。
 結果は6着に敗れましたが、今までマックっ仔たちが挑んだどんな GI よりも中身が濃く、充実していて、満足度の高いレースになったと思います。
 もちろん6着で満足していたら、この先に繋がってはいきません。
 しかしながら、みんながみんな全力でやり切ったレースに悔いは残らないと、改めて実感することができました。
 加藤和宏厩舎の仕事ぶり、後を継いだ庄野厩舎の仕事ぶり、ぼくたちファンの意気込み、そしてスルタン閣下を全力で走らせてくれたノリとそれに応えたスルタン閣下。どれか一つが欠けても、このレースは味気ないものに終わってしまったと思います。
 全力でやりきることは凄く難しいことですが、それはとても美しく、時に結果以上の感動をもたらしてくれます。
 全力で行うことの素晴らしさと尊さを学ばせてもらったことに、深く感謝しています。
 残念ながら夢の実現はまたもお預けとなりました。
「来春が楽しみ」
 と言っても、来春までの道が約束されているわけではありません。ここからの路はきっともっともっと険しく厳しいものになるでしょう。
 しかし全力を尽くし続ければ、必ずや行く先が開けてくるはず。そして開かれた路の先にはきっと今度こそぼくたちの望む未来があるはず。
 2分40秒ほどの間に感じた確かな夢実現への手応え。
 あなたの胸の中にあるその心の熱さが、未来を夢を信じきれる強さになります。
 それがこの菊花賞で獲た何よりの収穫です。

ホクトスルタン閣下
 ▲ 来年もこのコンビでここへ

[2007 10/23]

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