Preview :: ホクトスルタン、メジロチェスター、それぞれの秋へと続く路の入口

ホクトスルタンの現状の敵は賞金。状態も良く期待された春も使いたいところへは思うように出走できず、陣営も調整に相当苦慮したに違いない。当初予定していた函館記念ですら満足に出走権を得られない現状を考えると、とにかく賞金を稼がないと何も始まらない。どんな形でも1着という結果だけが欲しい。
1着が欲しいのは、いよいよ後がなくなってきたメジロチェスターも同じ。マック最後の牡馬が、未勝利のままターフを去るなんてことは絶対に受け入れられない。こちらが色々言うのは馬鹿らしいし、とにかく勝利を信じているから、何としても未勝利脱出を。
土曜の函館では、ジャポニズムが復帰。気性面から能力が発揮できなかったようだが、素質は断然上のものを持っている馬。前走変わり身を見せたセイランダンスとの優勝争いを期待したい。
今週は引き続き減量効果が期待できるピノブランやエイダイボルトなど、複数勝利が見込めるラインナップ。夏をもっともっと熱いものへと変えてくれ。

Review :: ホクトスルタン閣下のことを本当に信じていますか？

スタートから押してハナを奪い、馬群を少し引き離してレースの主導権を握ったホクトスルタン閣下。道中もリズム良く、4コーナーでは持ったままの手応えだったが、大外から軽ハンデの馬に強襲を食らって2着に敗れる。ここのところ似たような競馬で敗れ続けているが、この馬の力を出し切れているとは思えない。目黒記念を勝った頃は、道中のラップをもっと上げても直線の脚色は鈍らなかった。体調が戻ってきた今、カギになるのは鞍上がどれだけスルタン閣下のことを信じてあげられるか、どうかだけ。教科書にのっているような競馬ではなく、スルタン閣下の競馬を。もっと彼の力を信じてくれ。もっともっとスルタン閣下の力を信じてほしい。長い間コンビを組んできたノリのような絆の強さを望むのは難しいのかもしれないが、スルタン閣下にはもうそれほど時間が残されていない。ホクトスルタンの力を信じてくれ。これから手綱をとるジョッキー達には、これだけ伝えたい。
スルタンと同じく、結果の求められたメジロチェスターは5着に。良くもないが、悪くもないスタートから、押してポジションを取りに行くと、道中は中団の内々でじっくりと脚を溜める形。手応え良く追走しているように見えたが、4角手前で行きっぷりが悪くなり、直線は大外へ。直線は外からそれなりに脚を伸ばしてきたが……。