レース後評

レース前短評

はじめに藤岡康太騎手のことを。
自分が競馬関係の仕事をさせてもらっていた頃に、はじめて取材で訪れた競馬学校。雪の降るとても寒い日だったが、寒風に負けじと身体中から湯気を発しながら研鑽を積む若者たちの中に彼はいた。同じタイミングで学校に在籍していた一個上の先輩、千葉直人さんが調教師になられ、当時を懐かしみ、感慨深さを味わっていた矢先にこんな訃報を聞くことになるとは思わなかった。
まだ子供も小さいということで、同じ子を持つ親の立場としても胸が締め付けられ言葉にならない。どうか安らかに。
合掌

そんな悲しみの中で行われる皐月賞に、メイショウタバルが出走する。前走は馬場の巧拙あれど、とにかく強かった。重賞であれだけの勝ち方をするのは容易いことではなく、この馬の力は底知れない。この時期は上昇度が一番大事だが、一戦毎にパフォーマンスを上げている姿も実に心強い。藤岡康太騎手と同期だった鞍上も、きっと強い気持ちで競馬に向かうだろう。勝って戦友を送り出してほしい。
土曜日に行われるジャンプGI、中山グランドジャンプにはマイネルグロンとワンダークローバーがスタンバイ。
マイネルグロンについてもはや言うことなんてなく、ただ無事に回ってくれれば結果はついてくる。注目は「どんな勝ち方をするか」だけだろう。
そしてそんなマイネルグロンが他馬をなぎ倒していた後に、スタミナ自慢のワンダークローバーが突っ込んでくれば完璧だが果たして。